四つの顔を持つ拠点が地域を受け持つ
特定非営利活動法人たすけあい泉の事業は、性格の異なる四つの拠点で構成されています。定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所は、決まった時刻の訪問と急な呼び出しの両方を引き受け、在宅生活が昼夜を問わず途切れないように支えます。看護小規模多機能型の事業所では、通いと泊まり、そして訪問を一つの契約のなかで組み替えられるため、体調や家庭の状況が移っても担当する顔ぶれは据え置かれます。医療寄りのケアを受け持つのが訪問看護ステーションで、住まいそのものを用意するのがシェアハウスという拠点です。
これだけ役割の違う拠点を同じ法人がそろえている例は、取材の現場でもそう頻繁には見かけません。利用する側からすれば、状態が移るたびに別の事業者を探し直す手間が小さくなり、顔なじみの関係のまま支援を受け続けられます。
泉区を起点に近隣へ伸びる対応網
拠点を構えるのは、神奈川県横浜市泉区中田南三丁目です。ここを基点に横浜市内の複数事業所が連携しながら地域を受け持つ形を取っているため、泉区の内側にとどまらず近隣のエリアまで支援の手が届きやすい配置になっています。訪問看護やデイサービス、グループホームでの生活支援、送迎といったサービスを、地域密着の姿勢で動かしています。
住み慣れた場所を離れずに相談できる相手が近くにいる——その状態を保てることが、在宅での暮らしを続けるうえでの後ろ盾になります。個人的には、拠点の数そのものよりも、それらが連携して一つの網を形づくっている点に、この法人らしい工夫を感じました。医療的なケアから日常の生活支援までを利用者の状態に応じて使い分けられるのも、複数の拠点を抱えているからこそ成り立ちます。
問い合わせから見学までを一つの窓口で
サービス利用の相談も、面接や見学の申し込みも、045-800-3050という一本の電話番号が受け止めます。受付は平日の午前十時から夕方五時まで、土日祝は休みという区切りで動いており、問い合わせ先に迷うことはありません。代表を務めるのは吉川則子で、地域の誰もが孤立することなく互いに支え合いながら暮らせる社会をつくるという目標のもと、職種も世代も異なるスタッフが同じ方向を向いて各事業所を運営しています。面接や見学の際には、最寄り駅からの所要時間や周辺の目印となる施設までを案内しているため、初めて訪れる人も道に迷わずにたどり着けます。正社員からパートまで働き方の選択肢が開かれていることも、多様な人材が泉区の福祉を一緒に担い続けられる土台になっています。


