公的サービスと独自サービス、二つの受け皿
特定非営利活動法人クライムの支援は、大きく二つの層からできている。ひとつは障害者自立支援法に基づく公的サービスで、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、移動支援がここに含まれる。もうひとつが、制度の枠に収まらない会員制の「シェルパ・サポート」だ。神奈川県相模原市中央区を拠点に、公私の両輪で障がいのある人の暮らしを受け持っている。
公的な制度は、使える範囲や条件があらかじめ定められている。その枠からこぼれ落ちる要望を拾うために、特定非営利活動法人クライムは制度外のヘルプサービスを別に用意した。会員制という形をとることで、公的サービスだけでは手が回りにくい場面にも柔軟に対応できる。
居宅介護と重度訪問介護では、起床や就寝の介助、入浴、トイレ、食事の手伝いなど、在宅の一日を支える。自宅に伺って生活の要所を担うこの支援が、二層構造の土台になっている。外に出る支援と家で過ごす支援、その両方があってはじめて暮らしは途切れずに回る。
移動を支える二つの仕組み
外出の支援も、複数の仕組みで組み立てられている。同行援護や移動支援では、車椅子の利用者や知的障がいのある子供たちの買い物、余暇の付き添いを担う。プールやスケート、電車での遠出まで、行き先は本人の望みに沿って選ばれていく。
移動の足としては、福祉車両を用いた福祉有償運送を備えている。車椅子のまま乗降できる車があることで、駅や乗り換えの負担に縛られず目的地へ向かえる。正直なところ、外出支援と移送の仕組みが別々に用意され、必要に応じて組み合わせられる設計は、実務をよく踏まえていると感じた。
一人ひとりの暮らしに合わせて
こうした仕組みは、規模を広げるためではなく、目の前の一人に合わせるために組まれている。特定非営利活動法人クライムは自分たちを大きな団体とは言わず、支えられる人数はわずかだと率直に語る。それでも、出会った一人と深い絆を結び、その家族も含めて支えることに軸足を置いている。
相模原市中央区陽光台の事務所では、電話とメールで相談を受けている。番号は042-776-8133。制度の内と外、その両方を行き来しながら、暮らしに必要な支えを一つずつ形にしていく。


